最近は、所謂「Internet of Things」(IoT)の考えの元、人だけでなく物も相互につながる社会となってきている。あらゆるものがつながる世界において、攻撃者によりこれらのネットワークの制御が奪われてしまえば、甚大な被害となり得るだろう。(USAの2016年の選挙では、ロシアのサイバー攻撃により大きな影響があったように) サイバー攻撃による影響は国の選挙結果を変えてしまうことまで考えられる。さらに、最近のForbesのレポートによれば、サイバー犯罪による被害は2019年までに2兆ドルに達するとの予測がある。 私たちは社会を護るために、セキュリティに関連したアプリケーションのための新技術とパラダイムを研究している。
悪意あるユーザーによる攻撃を防ぐために、攻撃を検知するだけでなく、新しいタイプのサイバー攻撃の可能性があるような異常を見分けることが可能な学習システムを開発する。
危険や異常を自動的に見分けることが可能なカメラの開発を目的とする。 「危険や異常なふるまいを確認した場合、警備員に警戒を促す」ということをカメラに学習させることで、このような機能を実装する。
警備員の補佐を目的とし、自分の位置を把握することが可能で、何か不審な挙動を発見した場合警備員に警戒を促す機能を持ったセキュリティロボットを開発する。
機械学習のための学習器はいたるところで用いられているが、気づかないうちに学習器そのものが攻撃の対象となることがある。我々の研究室では、現在のシステムを分析してそのような攻撃に耐えうる新しいシステムを構築する。 (下の図はノイズのイメージを追加することでバスが誤ってダチョウと判断されてしまうことを示したもの)
マルウェアやその他の攻撃は、ユーザデータへの不審なアクセスの監視やコンピュータ設定の変更等のように、アプリケーション層で見分けられるだけである。 我々は機械学習を用いることで、この問題に取り組む。
メッセージを暗号化する技術は、プライバシー保護の観点から非常に重要である。 最もシークレットなメッセージとは、メッセージであると思われないものであり、極秘のメッセージは隠蔽することが最適である。 我々は、新しい暗号と電子透かしの方法の開発を目的とする。